社会的弱者に対する自立支援-Support for Vulnerable-

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社会的弱者たちの自立生活環境を作る

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依然として多いHIV感染者

ミャンマーのカレン州、モン州では多くのPLHIV(People Living with HIV)がコミュニティを形成し、お互いの自助グループとして生活している。赤十字やWHOと協力して啓発活動を行っているが、依然としてその感染者は増えている。

ほとんどの感染経路は、不衛生な性交渉や、麻薬のための注射からと言われている。感染してしまった後のことに対する教育がなく、新たな感染者を増やしては孤児を作るケースも少なくはない。

外部支援が必要な環境

ミャンマー保険証は国際人道組織の援助を受けながらPLHIVに対してART(Anti-Retor Virus TreatmentというHIVへの特効薬)を含め生命維持に必要な医薬品を無料で提供している。しかし、月に一度の病院までの通院費が打ち切られることが起こった。経済的・社会的自立がなされたという理由での援助打ち切りだったが、実際には仕事のない者ばかりで、患者個人や感染者コミュニティの大きな負担となっていた。(*今は一部再開されている[2015/07 時点])

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通院システムの確立

 トヨタ財団の助成金によって日本で購入し、ミャンマーへ輸入した小型トラックを用いて、自助グループと協力し、PLHIVの通院支援のための体制が築かれる。

介護技術の習得

 ミャンマーで増加する交通事故や脳血管障害の患者に対応するため、基本的救急救命法や移送技術、基本的介護技術を学ぶことで、介護・通院タクシー事業の運営の体制が築かれる。

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実態調査と車両調達

2011年10月〜2012年8月

HIV感染者の実態調査および車両調達調査を行い、当事者グループの管理者によって通院支援の経路を制定した。2012年2月にはハンセン氏病病院より中古車両の提供を受け、修理および整備をしながら、通院支援を2012年8月に開始した。

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調達

2012年12月〜2013年4月

トヨタ財団からの助成金によって日本で購入した小型トラックをミャンマーへ輸入。2台目の車両となるはずであったが、2013年1月、ハンセン氏病病院からの通告により1台目の車両が使用停止となり、通院支援が一時的に停止。小型トラックの登録手続きが完了するまでは、レンタル車両を利用することとなり、通院支援を開始した。

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支援地域拡大

2013年4月〜2013年11月

新車両(だるま号)による通院支援を開始し、同時に支援地域を拡大した。2012年8月当初は15名から始まった通院支援だったが、週3日から週4日の通院によって6箇所の地域で月100名以上、最多時には155名が利用する規模となった。2012年から2013年11月の間は、のべ944名がこのだるま号を利用して病院に通うことができた。

受益者の記録

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車両活用事業

2013年8月

通院に利用しない日に車両を活用する事業については、当事者グループの許容力と能力を鑑み、専門的知識が必要な救急搬送ではなく、より基本的な知識、技術で対応できる介護・通院タクシー事業の運営を準備することとなった。ミャンマーで増加する交通事故や脳血管障害の患者に対応するため、基本的救急救命法や移送技術、基本的介護術を学ぶ5日間のワークショップを2013年8月にモロミャインで開催した。各地域から当事者30名が参加して、知識と技術を学んだ。国家エイズプログラムやモロミャイン赤十字の講師に加え、日本からの介護福祉士と理学療法士が講義と実習を行った。

今後の予定と課題

本事業によりコミュニティの組織化、当事者グループの相互関係強化による自助能力の向上に貢献することができた。また将来的に助成金などの恩恵に甘んじることなく、自分たちの力で運営する方法を考える機会を提供することができた。今後の自立的運営の実現のために、これまでの支援のうち、ガソリン代、道路通行料のみの援助のほか、事業計画の策定援助、精神的援助を継続している。

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