コロナ災禍緊急人道医療支援

ベトナム175軍病院への医療機器導入支援

ベトナム社会主義共和国には、コロナ重症肺炎感染症の治療の最後の砦となる
『体外式膜型人工肺』 (通称エクモ:ECMO/Extra-Corporeal Membrane Oxygenation )が国全体で15台ほどしかありませんでした。175軍病院はその貴重なエクモを使える集中治療医がいる病院で、それまで2台のエクモ(1台はテルモ社製、もう1台はアメリカ製)で重症患者を治療してきました。

175軍病院で行われたECMO適応の患者に関する臨床Webinar。HoMinhVan医師(右下)はBarefoot Doctorsのメンバー、日本在住の麻酔・集中治療を専門とする医師です。

2021年8月、八角の産地ベトナムと協力関係のあるBarefoot Doctors Groupに、その2台のエクモが酸素交換カラムの供給が途絶えたことで、使える医師団がいても患者を救えないという、175軍病院院長と現場の集中治療医の悲痛な声が、日本在住の麻酔・集中治療医HoMinVan医師より届きました。

当Groupのネットワークにて供給されたECMO2台と持続透析装置で治療を受ける患者

当Groupにて、災害医療を専門とする日本のNormecaASIA、ホーチミン総領事館、テルモ本社、テルモベトナムとのネットワークを構築し、175軍病院に4台の新しいECMOを提供することができました。

175軍病院の重症コロナ病棟

当グループの(社)Barefoot Doctors Vietnam(ベトナムでは会社組織)に所属するHoMinVan医師は広島大学救急救命部に所属したことがあり、自身もECMOを使いこなすプロフェッショナルであることから、このECMO4台の活用も含めたWebinarを行い、多くの命を現地の医師と共に救う事ができました。

HoMinVan医師が定期的に開催していたWebinarの様子。

今回のコロナ災禍で亡くなられた方、人生そのものが変わってしまった方、そして未だにコロナ後遺症にて苦しんでいる方は、日本にも世界にも大勢まだいます。我々の活動は大海の一滴かもしれませんが。今後もこうした活動を続けていこうと思います。

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